検査

HBVマーカーの種類と意義

B型肝炎は複雑な病態を呈するため、他の肝炎ウイルスより多くのHBVマーカーが開発、利用されています。HBV感染の有無を調べるためには、まずHBs抗原検査を実施します。
各マーカーの種類と意義は下記のとおりです。

種類 意義
HBs抗原 HBVの外被(エンベロープ)を構成する蛋白質、B型肝炎ワクチンの抗原 現在HBVに感染している
HBe抗原 HBV感染細胞から血中へ分泌される蛋白質 HBVの活動性が高い
HBs抗体 HBVに対する感染防御機能をもつ HBVの感染既往、B型肝炎ワクチン接種
HBc抗体 IgM-HBc抗体 HBV感染初期に3~12ヵ月一過性に出現 急性肝炎の診断、慢性肝炎の急性増悪
IgG-HBc抗体 HBc抗体の大多数を占める感染早期から出現し、長期にわたり検出 既往を含めたHBV感染の有無
HBe抗体 Hbe抗原が減少、陰性化した後に検出 HBVの活動性が低い
HBV DNA ウイルス量を具体的に数値化したもの 病態の把握、予後の予測、治療効果の判定
参考:日本消化器病学会 肝機能研究班. 日消誌 2006; 103: 1403-1412.

HBVキャリアにおける各マーカーの推移

HBVキャリアでは上記のウイルスマーカーに加え、肝機能の指標であるALT(GTP)やAST(GOT)を用いて経過を観察します。
HBVキャリアの多くは、免疫機能が発達するに従い肝炎を発症し、HBe抗原陽性からHBe抗体陽性へ転換するセロコンバージョンを経て、再び無症候性キャリアへ移行します。

HBVキャリアの自然経過と各マーカーの推移

HBVキャリアの自然経過と各マーカーの推移
日本消化器病学会 日消誌 2001; 98: 206-213.
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