問診のポイント

子宮頸癌の発症に関連する因子について詳しく聴取します。

問診では妊娠・出産歴、月経の状況、自覚症状の有無、検診受診状況などについて聴取します。HPV感染から子宮頸癌発症に至るリスクとなる「初交年齢」、「喫煙の有無」、「性感染症の有無」、「妊娠・出産回数の確認」はとくに重要です。また、検診受診者が未婚であっても、パートナーの有無や人数などを把握しておくことが望ましいでしょう。
子宮頸癌の主な症状は不正性器出血、帯下、腹痛、発熱、倦怠感などです。このような症状の訴えがある検診受診者や、無症状の検診受診者であっても、性交後の出血や不正性器出血などがあれば必ず婦人科を受診するよう指導することは、子宮頸癌の早期発見のためにとても重要なことです。

婦人科疾患に関連する主な症状のうち、子宮頸癌では不正性器出血、帯下が特徴的な症状ですが、子宮頸癌の初期には自覚症状がほとんどありません。

初期の子宮頸癌は、肉眼上では子宮腟部びらんとの鑑別が難しいのですが、進行した病変ではカリフラワー状を呈し、特有の悪臭を伴います。接触出血(性交時あるいはその直後にみられる性器出血)が代表的な症状で、子宮頸癌が進行するにつれて出血しやすくなり、出血量も多くなります。
ただし、子宮頸癌の初期には無症状の場合も多く、人間ドック、生活習慣病検診、主婦検診の受診者を対象に行ったアンケート形式による意識調査*1によると、初期には「自覚症状はない」との回答が約半数を占めています(図)。したがって、症状のみを手がかりに子宮頸癌を早期発見することはほぼ不可能と考えられます。子宮頸癌の早期発見のためには、無症状の女性に子宮頸がん検診を定期的に受診させることが不可欠ですが、同じ調査*1では、検診を受けない理由として、「健康だから」、「恥ずかしいから」の回答が約半数を占めていました。したがって、子宮頸癌の早期発見によって子宮頸癌は予防でき、子宮温存も可能であることを啓発し、女性の意識を変えることが必要です。

図:子宮頸がんの自覚症状について(子宮がん検診に関する意識調査より)
図:子宮頸がんの自覚症状について(子宮がん検診に関する意識調査より)滋賀朋子ほか:人間ドック 21(3):704-707, 2006より作図
【出典元】
  1. *1滋賀朋子ほか:人間ドック 21(3):704-707, 2006
子宮頸癌の早期発見のために